7月18日(月)。この日、また学校に行った。ミリカは、授業と授業の合間の休憩時間、また、
「不思議な国と夢見る少女」を読んでいた。
聖子とは別のクラスメイトの「本田順子」がミリカに話しかけた。ちょうどその時、聖子は、
そこにはいなかった。
「あんた、ホント、毎日、魔法にばっかり浸ってるわね!!良い加減、もう中学生なんだから、
もう少し違う本読むとか、何か現実味のある趣味持って、魔法から離れなさいよ!!」「え
~!?そんなの、私の自由じゃん!!それに、何で魔法が子供っぽいのよ!?」
「だって・・・そんなの、ホントはあるワケない、人間が勝手に描いてる妄想でしかないし、
第一、ダサいじゃん!!」「あるワケない!?じゃあ、もし、本当にあったらどうするのよ!
?それに、〝ダサい〟って何よ!?」
そう、彼女は、ミリカをいつも馬鹿にする、イヤミな生徒だった。
聖子も、ミリカの言っている〝魔法〟について信じてはいないが、順子のように馬鹿にはして
いなかった。